醫者に一度もかかったことがない、という人は恐らくないでしょう。
私の知人に、ごく親しい二人の先生が開業して、評判がいいようです。
ひとりは、 小児科の先生ーー。
この先生の話で、おかしかったのは、幼児を診せたに連れてきたある父親のセリフ。
この父親は地元の人で、子供のころから、この先生にお世話になって育ったのだそうです。
「やあ先生、昔からお世話になりましたが、私も、子供もを持つ年になりましたよ。」
先生は、「君はよく風を引いたし、すぐに熱を出しては、お母さんにつれてこられたもんだよね。」
「いやどうも先生。親子でお世話になります。ところで先生は、まだ小児科ですか?!?
先生の専門が、年とともに変わるわけがありません。
こちら老人に評判の內科の先生ーー。
見るからにやさしい目をした小ぶとり先生で、言葉使いも物腰も柔らか、話し相手になってくれるので年寄りたちよ、どこも悪くなくても、この病院へやってくるのです。待合室は、まるで老人たちのたまり場のようです。
少しでも顔を見せないと、仲間に言われるそうです。
「最近、00べえどんは、とんと姿をみせねけど、どこかからのぐあいでもわるいのかなあーー」
中譯文:
從沒有看過醫生的人恐怕是沒有。
在我認識的人中,有兩位作醫生的密友,他們自己開業,人望頗高。
一位是兒科醫生。
據這位醫生說,以為帶自己孩子來看病的父親的話很滑稽。
這位父親是當地人,從兒時起就在這位醫生的呵護下長大。
“大夫!過去受到您的關懷,現在我也到了當爸爸的年齡了。”
醫生說:“小時候愛感冒,而且一感冒就發燒,你媽媽常帶你來看病?!?
“大夫,真實太感謝了,我們父子兩代都受到您的關懷??墒牵匀皇切嚎茊??”
醫生的專業當然不會歲年齡的增長而改變。
在一位是深得老年人稱贊的內科醫生。
這是一位慈眉善目、身體微胖的醫生。他說話態度溫文爾雅,愿意與人交流,所以一些人即使沒病也到這所醫院來。候診室成了老人們閑談的地方。
如果有人偶爾一兩次每到,話友們就會說:“最近,某某兵衛怎么壓根兒不來了,是不是身體哪里不舒服了?”
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